mikaka.org/
- "みかか"って何?
語源的には、NTTのこと。転じて、NTTのみならず、電話代や電話全般なども指すようになった。電話代という意味で使われることが最も多かったように思える。
例: 「みかかで死ぬ(;_;)」「チャットのやりすぎじゃない?」
JIS配列の日本語キーボード(日本で普通よく見るキーボードだと思われる)の「み」「か」「か」のキーに書いてあるアルファベットが、それぞれ「N」「T」「T」であることから。
"みかか"は我々の造語であるように考えている方もおられるようだが、そうではない。(こういう表現は主観でしかないが)パソコン通信をしている人の間では、まず通じる言葉であった。雑誌をひもとけば、その使用は1990年まで遡れるそうだ。インターネット時代の到来とともに、急速に死語になっていったにすぎない。
"みかか"のような一種の言葉遊びは、他にも存在する。NECが"みいそ"など。しかし(主観だが)いずれも"みかか"ほどメジャーではなく、方言的に使われていただけであると思う(とはいえ、タネは簡単なので、唐突に"みいそ"と言われて、以前聞いたことがなかったとしても、すぐに"NEC"と分かっただろうが)。それに比べると、"みかか"はほぼ全国語ともいえる普及率を誇っていたようだ。
"みかか"が死語になった理由を考えてみよう。
パソコン通信が廃れ、インターネットが主流になり、コミュニティの性質が大きく変わった。コミュニティが変わると、当然言葉も変わる。"メアド"などの新語が生まれ、一方で"みかか"などが死語になった。インターネット時代になり、テレホーダイなどの、定額制が広まったのも大きいだろう。電話代を気にする人が少なくなり、会話の中で電話代について気にすることがあまりなくなった。単語の使用頻度が減ったのである。
"みかか"系の言葉遊びが、かなり普及した原因として、NTTと打つつもりで、みかかと打ってしまった経験が、多くの人に共通する経験であったからであろう。これは、カナキーが有効活用されていた、NECのPC-98シリーズが、当時幅をきかせていたことが大きいと思える。インターネット時代になると、Windows95が主流になり、PC-98シリーズも廃れていった。カナキーはあれど、ただ押してもカナ入力モードにならない、といった操作形態も多くなった。NTTとうったつもりが、カナキーが押されていたために"みかか"になってしまった、という経験も、よくある話しではなくなってきた。だから、"みかか"という言葉も廃れていった。
みかかの鉄人の名前は、"みかか"が現役語であったころに作ったものである。しかし(意図せずして)"みかか"が死語になったことにより、ウェブサイトの注目度という点において、みか鉄としてはいろいろ恩恵を被っている。
例えば、"みかか"で検索すれば、検索結果のほとんどはみか鉄がらみである。みか鉄のアドレスを忘れても、"みかか"で検索すればすぐたどり着ける。人にみか鉄を教えたい時、やぼったいアドレスをメールしなくても、会話で「みか鉄」という名前を伝えれば十分である。
"みかか"というのは、短くて、語感の印象も強く、キャッチコピー(ないしブランド名)として、良い部類であると思う。名前を聞いた当初は「なにそれ」という感じであろうが、一度覚えればまず忘れないと思う。にも関わらず、mikaka.org などのドメインは、ドメイン取得合戦にもまれることもなく、容易に取得できる。言葉として有名でなくなったおかげである。